そんな彼女の行動をあざ笑うかのように、全身を包むスライムのパワーが増した。手足のみならず、細くくびれたウエストや突出した乳房の根本にまで粘液触手が絡み付き、締め付けと引っ張りをかけてくる。
「うくううっ!」
半ば立ち上がりかけた身体が、再び白濁の中に引き倒された。すかさず四人のシスターが躍りかかって手足を押さえ込んでくる。深さ十センチほどの粘塊の中に半分沈み込み、スライムと憑依シスターの二段構えで拘束されて身動きがとれない。
両手から剣がもぎ取られ、遠くに投げ捨てられてしまう。
「マガ=ヒルコの虜にナッタ気分はいかがカシラ?」
リオンの右腕を押さえているシスターアリサが、少したどたどしい口調で尋ねてきた。修道服は粘液に濡れて身体に密着し、熟れきった肢体の輪郭を浮き出させている。布越しにも、乳首が小指の先ほどの大きさにしこり勃っているのが見て取れた。
「マガ=ヒルコだと?」
リオンの表情に怪訝そうな表情が浮かぶ。
「そう。この地に昔住んでオリシモノドモハ、ワレ……この方をそう呼んでオッタノダ。形を持たぬ快楽の王……オヌシモ可愛ガッテヤロウ……狂いそうなほど気持ちいいのよ」
一言ごとに口調と表情をコロコロと変化させながら美熟女は告げる。
どうやら彼女の中には魔とシスターアリサ双方の意識が混じり合っているらしい。
ずちゅ、ぬちゅるっ……粘魔が蠢き始めた。
コスチュームの股布部分に押しつけられた粘液は、薄い布地の下で固く閉じあわされた秘裂に沿ってぴっちりと密着した棒状になり、緩やかに這いずって上下動を開始した。
ぬっ、ぬるっ、ぬるっ、ぬるっ、ぬるっ、ぬるるっ……。
股間を覆うコスチュームの布越しに、おぞましい感触がスライドする。
「うっ……くうぅぅ……」
極薄布越しに秘めやかな部分を圧迫摩擦され、封魔シスターの顔が強張る。
妖気や毒、衝撃に対しては強靱な防御力を発揮するバリア機能であったが、ソフトタッチの接触に関してはただの丈夫な布地でしかない。粘液の侵入こそ許さぬものの、敏感な部分を擦られている感触ははっきりと伝わってくるのだ。
ふっくらと柔らかく閉じ合わされた肉唇を左右に割り開き、コンニャクほどの硬度になった粘筒がコスチュームのVゾーンを執拗に擦りまくる。
(ダメ……だ。このままじゃぁ……)
股間への責めから何とか逃れようと身じろぎを繰り返しながら、リオンは次第に昂ぶってくる肉体の反応を感じている。
刺激に反応した秘裂がじんわりと陰熱を帯び始めていた。いかに絶大なパワーを持つ退魔の戦士とはいえ、彼女とて女である。性的に刺激されれば感じてしまうのだ。
コスチューム越しに伝わってくる女陰の熱に興奮したのか、粘棒の動きがアグレッシブになり速度を増した。
ぬるっ、ぬるるっ、ぬるっ、くちゅっ、くちゅるっ……コリッ!
「はあうっ!」
秘裂の上端、薄皮のフードに守られた陰核を粘棒に逆撫でされた瞬間、ゾクゾクッ! 背筋を悪寒とともに妖しい愉悦が駆け抜けた。
白濁液に半ば漬け込まれた肢体がわななき、腰が浮いてしまう。胸板の上で、痙攣が伝わった美豊乳がフルフルと震えた。
「いい声が出たわね……ヤハリココガ鳴キ処……女ハ何千年経テドモ変ワラヌ……」
布越しに小さなしこりを感じさせるクリトリスを中心に、乙女のワレメが絶妙の力加減で摩擦された。わずかに捻りを加えて注挿するスライム柱が、クリュッ、クリリッ、コリッ……と、布越しに陰核を圧し揉んでくる。
「んんっ! んっ! くんっ!」
粘柱のスライドに合わせて、シスターリオンのヒップが小刻みに浮き上がる。しゃくり上げられる桃尻の動きで尻の下の粘液がグチュグチュと攪拌音を立てた。収縮と弛緩を繰り返す尻の谷間に挟み込まれたゲル状液が水鉄砲のように射出される様が卑猥であった。
いやらしい粘音がプライド高き封魔剣士の耳にも届き、羞恥と屈辱をさらに強く煽り立てる。
薄布一枚挟んで粘液が蠢く刺激は、まるでローションを染み込ませたスポンジで秘部を撫で洗われているかのようなもどかしくも甘い痺れを感じさせ、健康的に鍛え上げられた肢体を否応なしに女悦の底なし沼へと引き込んでゆく。
(文:蒼井村正 イラスト:B-RIVER) |
という暇もあらばこそ、十字架から触手が伸びて両手両足を絡め取っていく。ぐちゅり、というぬめった音を立てて、純白のグラブとロングブーツに肉縄が巻き付いた。腕の半ばまでとぐろを巻くようにはいずり寄り、脚も太股までをぐるぐる巻きに締め上げられる。手袋やブーツに粘液をべったりと塗りたくられた。足も手もぐちゃぐちゃになるぐらい粘液がまとわりつき、糸を引いてしたたり落ちていく。
エナメル加工をされているために、粘液は染み渡らないがおぞましい感触だけはよく分かる。奇妙な生暖かさと、まるでゴムのような弾力。本能的におぞましさを感じてしまう。内臓器官に絡みつかれたらこんな感じだろうか。物自体を見たことは幾度もあるのだが、こうやって絡まれるのは初めてのことであった。
マイナの身動きを封じた触手は、その身体を強く自分の方へと引き寄せた。抗うことも出来ず、あっという間に引きずられていってしまう。そして、どちゃっ! っというぬかるみに足を突っ込んだような音を立てて身体の後ろ半分が肉の十字架に密着した。背を打ち付ける衝撃にぷるんっと大きく胸が揺れる。
「うあ、あ、ああ……」
背中にべったりとぬめった粘液が塗りたくられる。触手の一本一本が蠢いているのが布越しに分かった。濃紺の衣はあっという間に液を吸って重い色に変わり、ぺったりと背中に張り付く。ねっとりとした生温かい感触が汗ばむ肌に触れた。暖められたこんにゃくを背中全面に押し当てられているかのような不気味な感触に、マイナは大きく背筋を震わせた。
とくん、とくんと脈動する触手はマイナの背筋をつぅーっと、なで上げていく。
「ーーーーっ」
ナメクジが背中をはいずり回るような感触に、マイナは声なき絶叫をあげた。ぞくぞくっと全身が震え、怖気だってしまう。
触手は、もちろんその魅惑的なヒップにも密着していた。元々密着していた布地が、粘液で更にきつく密着してほとんど直に触られているのと変わらない。たっぷりと妖しげな液体を吸い込んでスカートとレオタードに割れ目を透けさせた桃尻が、無数のいやらしい手に尻をまんべんなくなで回される。ただ触るだけでは無く、柔らかい尻たぶ全体をむにゅむにゅとこね回され、円を描くようにつんつんと突き撫でる。尻肉の柔らかさを堪能しつつ、無数の触手が尻割れの中に潜り込み、その奥で息づいている小さな肉穴、アナルにも触手はきつく食い込んでいく。尻全体が包み込むように嬲りまわされ、ヒップがジンジンと熱くうずき始める。
「いやぁ、やぁっ……!」
マイナは白い頤を仰け反らせて小娘のような悲鳴を上げた。腰を上げて触手十字架からヒップを離そうとするのだが、即座に太股の肉縄を引かれて再び密着を余儀なくされる。
(やぁ……あ、……あ……れ……)
最初は確かに気持ち悪かった。しかし、しばらく背中をなめ回されているうちに、だんだんとぽぅっと火照りが生じてくるのが分かった。それは決して不快な物ではない。むしろ、心地よい。身体の反対側がズクン、ズクンと甘くうずき始めた。
背中を責める動きは激しい物ではなかった。優しく、ソフトタッチで軽やかにキュッと浮き出た肩胛骨をなぞり、先ほどしたたかに打ち付けた背骨をいたわるかのように、円を描いて撫でていく。背中全体が切なく、甘い痒みを帯びていった。背筋がキュキュッと震え、愛撫に反応してしまう。
(淫……毒か……)
話には聞いていた。吸血鬼が放つ、女を狂わせる魔性の液体があると。それが今自分の身に振りかけられている。薄い布はなんの抵抗も出来ず、あっという間に薬液を浸透させて白磁の肌をしっとりと濡らす。催淫作用は確実にマイナの肉体を蝕み始めていた。
媚熱は身体全体の体温を上げていく。取りきれぬ苦痛とおぞましさに歪んでいた顔からは瞼が取れ、艶っぽい朱が差している。つり上がっていた目はどこかとろんと垂れ気味になり、口からはホゥ、と熱い吐息が漏れる。
身体中から沸々と玉のような汗が浮き上がり、ふわりと甘酸っぱい女の芳香を辺りへ散らしていった。
(ダメ……だ……この感じは……ダメ……)
本格的な色責めを受けるのは初めてのマイナである。心が警報を鳴らしていた。しかし、媚毒の薬効は聖乙女の熟れ始めた肉体を止めることは出来ない。容赦なく送り込まれる甘い刺激はマイナの理性を確実にこそげ落としていく。
同じく甘い熱を持ち始めた尻たぶがパン生地のようにこね上げられるたびに、股間がきゅっ、きゅっと締まった。ヒクヒクとあさましい開閉を繰り返し始めたアナルの上をずりずりと布越しに舐められると、不浄の穴からムズムズとしたもどかしい痒みがわき起こり、もっと強く掻いて欲しいとまで思ってしまう。全身がブルブルと震えて、膝から力が抜けた。内股気味になるとより腰を肉十字架に密着させる事になり、愛撫の強さが増す。
にちゃ、にちゅり……。
怪しい粘音をたてて、聖堂騎士の背中が、そして尻が性感帯に生まれ変わっていく。尻に甘い振動が伝わるたびに、丸みを帯びたヒップ全体がかぁっち熱く火照り、股間が、そしてお腹の奥がだんだんと暖かくなってくるような気がしてくる。マイナの後ろ半分はびくびくっと痙攣し、まるで無理な背伸びをしているかのようである。
「あ……はあ……」
肉十字架に磔になった聖なる乙女は、初めて味わう触手の快感に翻弄されつつあった。
(文:高橋良喜 イラスト:mashue) |