鏡子は刀を捨てた。刃こぼれした刃など何の役にも立たない。雑魚だと侮って家宝の霊
刀を持ってこなかったことが今更のように悔やまれた。ただのなまくら刀では、この妖魔
の強力な皮膚には傷一つ付けることが出来ない。
 長髪の美女は黒い長手袋に包まれた優美な両手に握り拳を作り、体中の気を集中させて
いく。そして。
「はぁっ……!」
 裂帛の気合いと共に、拳を妖魔へと叩き付けた。ぐわっしぃっ!
「ぐわぁっ!?」
 しかし、それでダメージを受けたのは鏡子の方だった。まるで鉄の塊を殴りつけたかの
ような感触が伝わり、手の骨が砕けそうな激痛が走る。その痛みが、一瞬の隙を作り出し
てしまった。ほんのわずかな瞬間、硬直した戦闘女教師の全身を妖魔の万力のような巨大
な手がむんずと掴んでしまったのである。
「うぁ、あぁ……っ!?」
 幾多の妖魔を屠ってきたとは思えぬほっそりと美しい両腕、むっちりと脂の乗った艶め
かしい両脚。その四肢にがっちりと妖魔の指が食い込んでいった。
「くぅっ、は、はなせ……!」
 黒い両手袋に、ロングブーツにめり込んでいく指。根本から引きちぎられてしまいそう
な苦痛が鏡子を襲う。しかし、妖魔は美女が考えているよりも、もっと悪辣で残酷な責め
を考えていたのだ。
 血が止まるほど右腕に食い込んだ指は、そこで動きを止めた。かと思うと、今度は
思いっきり腕を引いたのである。
 びんっ! ごきぃっ!
「っっっっ!! ぎゃああああ!?」
 信じがたいほどの苦痛が右肩に掛かった。そして、体内を駆け抜ける鈍い音。それと同
時に右腕には全く力が入らなくなってしまっていた。指一本動かすことも出来ず、激痛以
外は全く何の反応も返ってこない。女教師は苦痛に涙をにじませ、長い黒髪を振り乱して
悶絶しながら一つの恐ろしい結論に達していた。
(肩の関節が……壊された、かぁっ……!)
 恐ろしく暴力的な責めである。鏡子は退魔師として戦いを続け、幾度も犯されたことが
ある。屈辱的な責め、恥辱的な責め、変態的な責め。色々と経験はしてきていたが、ここ
までのことは初めてである。戦闘女教師は、彼らの恨みを買いすぎていたのだ。
 鏡子への責めは、これからが本番である。右腕の関節を壊したとなれば、当然もう片方
も……。黒レオタードの美女がそれに気づいたとき、怪異は既に行動を開始していた。左
腕に、異様な力が入り始めていたのである。
「いやっ、や、やめろっ……ぐぎゃあああああああ!?」
 めぎごぎぃぃっ!
 何かが砕けるイヤな音が辺りに響き渡った。妖魔の人知を越えた怪力に掛かれば、女の
肩関節など物の数ではない。あっさりと、左腕の関節が破壊されてしまう。
「うぁ、ああ、あ、ああああああ………!」
 もう両腕は使い物にならなかった。ぴくりとも動かすことは出来ず、苦痛の発生源でし
かないのだ。根本から引きちぎられたような激痛が絶え間なく発生するのにもかかわらず、
妖魔に握りつぶされてしまいそうな感触だけは残っている。あまりの痛みに目の前が霞み、
見せたくない涙がぽろぽろとこぼれ落ちてしまう。
(負けるもんかっ、絶対に、負けない……くそぉ……!)
 痛みは鏡子の敵愾心を駆り立てる。
 が、それすらも吹き飛ばす、おぞましい責めはまだまだ続いた。関節はもう三カ所
残っているのである。今度は、両脚。
 がきごきぼぎぃぃっ!
「!!!!!!」
 脚に対しては、腕のようなまどろっこしい責めは施されなかった。二本同時に引っ張られ、
二カ所同時に関節が破壊されたのである。悲鳴を上げることすら出来なかった。あまりの痛
みに勝手に背がのけぞり、声帯が圧迫されてかすれた叫び声になるだけだ。全身からねっと
りとイヤな脂汗がこぼれだし、鏡子の身体をぬめ光らせた。
 四肢を完全に破壊され尽くされ、女教師は身動き一つすることが出来なくなっていた。手
の指一本動かせず、脚はぴくりとも反応しない。まさしく、今の鏡子は肉だるまのような物
である。
 感覚器官の全てが痛感を伝えているのか、戦闘教師の脳は壮絶な痛みにショート寸前だった。
目は半ばも白目を剥き、口からは泡状の涎を吹きつつある。
 が、妖魔の責めはここからが本番であった。彼らは女を犯すことに悦びを感じる邪悪な生
き物である。となれば、それをしないはずがないのだ。
 鏡子の股間を覆うレオタード越しに、彼女の太股ほどはあろうかという巨大な触手があて
がわれていた。どう考えても入るわけがなさそうな代物である。サイズが圧倒的に違うのだ。
しかし、妖魔はそんなことにはお構いなく、一気に美女の股間へと、強大な肉杭を押し込み
始めたのである。ピストンの要領で、力強く、そして破壊的に。
 ずぼんっ、ぐぎぎゃぁっ!
「ぎゃひっ!!!!!」
 皮のレオタードを引き裂き、生地の切れ端と共に一気の子宮の中まで、触手はめり込んで
いった。秘唇は限界を超えた挿入に広がりきり、裂け、子宮口はあっさりとこじ開けられ、
奥の奥までもが貫かれている。それは、レオタードの腹部分がぽこりと脹れあがっているこ
とからも明白であった。あり得ないほどの苦痛。こんな痛みは生きているウチには感じるは
ずがない。そんな程の物を、鏡子は股間から味わっていた。意識が真っ白になり、身体が勝
手に痙攣してしまう。串刺し状態になっていたから、破壊された四肢でも倒れ込むことは
なかったが、それは滑稽で、かつ悲惨な光景である。
 しかし、妖魔がただ入れただけで満足するはずもない。今度は、力強く動き始めたのであ
る。
 がんっ! がつっ! ごりぃぃっ!
「ぎゃぁぁっ! がぁっ、ぐあぁぁぁっ、あ、あぉぉぉぅ!」
 まるで地面を掘削する工作機械のように、無慈悲に、そして力強く鏡子の肉穴を抉り抜い
ていく。その度に軟らかな肉粘膜が押しつぶされ、かきむしられ、強烈なまでの苦痛が台風
のように吹き荒れた。さらに引き裂かれた秘唇をヤスリのような触手の肌が擦り立てていく。
陰唇を引きちぎられるような苦痛がさらに増すのである。心臓は早鐘のようになり続け、苦
痛のためにショック死していないのが不思議なぐらいである。
 が、そこまで戦闘美女を追い込んでも、妖魔は未だ満足していなかった。残るもう一つの
穴……アナルまでもを、占領し始めたのである。
 ずぼぐぼぉぉっ、ごぎぃっ!
「っっっっっ!!!!!!!」
 肛門括約筋は壮絶な極太の侵入に耐えることが出来ず、あっさりと引き裂かれてしまった。
それだけならまだしも、人知を越えた極太を二本刺しされ、鏡子の股関節は完全に破壊され
てしまった。秘唇への強烈なピストン責めでダメージを折っていたのだから、当然の結果で
はある。
 これがとどめであった。二本の肉凶器は鏡子の体内を暴れ回り、徹底的に凌辱を開始した
のだ。黒いレオタードの腹に、ぽこん、ぽこんと二つの肉丘が定期的に盛り上がる。妖魔の
巨大な手に握りつぶさんばかりに絞り上げられる戦闘教師の豊かな双乳にも負けないほどの
脹れあがりだが、それは腹を突き破らんと突き上げる触手の動きなのである。
 どれだけの間だ、壮絶な苦痛に翻弄されただろう。四肢はバラバラに砕け散りそうになり、
股間は引き裂かれそうだ。意識の全てが痛みだけになり、鏡子の頭を支配していた。何も考
えられない。痛い、苦痛、激痛、苦しい……。しかし、その地獄からようやく解放される瞬
間が訪れようとしていた。前後を支配する触手が、鏡子にひときわ強い突き込みを加えたの
だ。
 どごぉんっっ!!
「ぎっっっっ!!」
 トラックにはねられたかのような、恐ろしい衝撃。みしぃっ! という音が響き渡った。
全ての終わりを告げる音……。鏡子の骨盤が、激しい突き込みに耐えられずにヒビ入ってし
まったのである。その瞬間に最大級の苦痛が全身を駆け抜けた。心臓が破裂せんばかりの苦
痛。血液の流れすら止まってしまいそうだ。
 それと同時に、触手は大量の精液を鏡子の中へと放った。白濁の洪水はあっという間に子
宮を、膣を満たし、妊婦のように腹を膨らませる。直腸に放たれた物は、もっと悲惨だった。
大量の汚れた液が小腸、大腸、十二指腸……内臓器官を隅々まで蹂躙し、胃、食道を伝い、
口から逆流する……寸前に、せき止められてしまったのである。口に、巨大な触手がねじ込
まれたのだ。
「ごぼぅぁっ、ごぼ、がぼ……」
 行き場を失った大量の精液は、再び逆流していった。体内気管が白濁汁で埋め尽くされ、
パンパンに脹れあがる。妖魔それでもなお注ぎ込むことを止めなかった。ついに粘った汚濁
液はあり得ない器官へもしみ出していく。血管の赤い血を白く染め、体内の液体を全て置き
換えていく。いつしかにじみ出る涙や汗ですらも白く濁り、そして、ついに肺の中までもが
精液で満たされていく……。
 唯一、鏡子にとって幸運だったのは全身を襲う壮絶な苦痛のために、窒息の恐怖と、苦し
みを味あわずにすんだことだけだろうか。
 
 ……それからしばらくして、妖魔はどこかでと消え去っていた。後に残されたのは四肢を
打ち砕かれ、股関節まで破壊され、丘の上で溺死した無惨な美女の姿だった。